星海社は、本日2025年7月7日に創立15周年を迎えることとなりました。これまで応援して頂いた皆さま、ありがとうございます。そしてはじめましての皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。この15周年を機とした新たな企画群をここに発表致します。

https://www.seikaisha.co.jp/15th-anniversary/

星海社は2024年秋期の人材募集を開始しました。詳しくは「採用情報」ページをご覧ください。皆様からのご応募をお待ちしています。

経済評論家の山崎元さんが、去る2024年1月1日に永眠されました。

弊社は生前、『偏差値「10」の差を逆転する　時間と努力の投資理論』（星海社新書、2016年12月）を刊行させて頂きました。

この度のご逝去の報に接し、星海社一同、心から哀悼の意を表します。安らかにご永眠されますようお祈りいたします。

星海社は2023年度秋期の人材募集を開始しました。

詳しくは「採用情報」ページをご覧ください。

皆様からのたくさんのご応募をお待ちしています。

本日、星海社の「星海社FICTIONS 軍師」に、唐木厚が就任いたしました。

唐木は1964年生まれの編集者で、前職の講談社では第五事業局長を務めました。弊社の代表取締役の太田とは講談社の文芸図書第三出版部、号して「文三」時代からの付き合いです。この度の軍師の招聘を機として、あの頃の「文三」の熱い出版を星海社でも再度実現させていきます。以後何卒よろしくお願い申し上げます。

唐木厚 Profile
1964年生まれ。1988年〜2020年、講談社に勤務。1990年〜2005年、講談社文芸図書第三出版部に所属し、京極夏彦、森博嗣、浦賀和宏らをデビュー時から担当。メフィスト賞の立ちあげメンバーとして、編集者座談会では「D」として名を馳せる。前講談社第五事業局長。

〈唐木厚「星海社FICTIONS 軍師」就任エッセイ〉

――軍師？　なんじゃそりゃ？

「この中でどれがいいですか」と、太田社長から就任を要請された役職はどれも突拍子もないものだったが、なかでも最も意味不明なのがこれだった。

――軍師っていうと、やっぱり諸葛孔明みたいなことをやるのか？

さすがに自分はそんな器ではない。第一に、星海社はどう考えても蜀漢ほどの規模はないだろう。

――ならば、秀吉の両兵衛か？

いやいや、自分のことはさておいても、星海社を織田家に例えるのはいくらなんでもおこがましいだろう。

――じゃあ、山本勘助？

武田家か。いや、まだあまりにも大きさが違いすぎる。

――それなら呉用くらいだろうか。

水滸伝に登場する軍師。梁山泊でもまだまだ大きすぎるが、だいぶ星海社に規模感が近づいてきた気がする。

ここまで考えたところで、ふいに二十年以上まえのことを思い出した。

「僕は唐木さんにとっての関羽になりますよ！」

脈絡もなく訳のわからないことを言いだすのが、太田という男の特徴だった。たぶん、先輩の右腕となって万能の活躍をしてみせる、というようなことを言いたかったのだろう。だが、自分が劉備でないのは当然としても、どう考えても太田克史は関羽というタイプではなかった。中国の稗史の中でむしろぴったりくるのは――

「いや、どちらかっていったら李逵だろう」

黒旋風の李逵。水滸伝の登場人物で、目を離したら何をやらかすか分からない荒くれ者の中の荒くれ者である。あまりにも危険なので、主君の宋江は自分が死ぬときに李逵を道連れにしようとしたというエピソードで知られる。太田克史は、当時の自分にとって、まさにそんなイメージの男だった。

――いや、でも、太田君は本当に李逵だったのかな？

今になってみれば、それは違うと思えた。山寨・星海社を十年以上にわたって経営しているのは並みの編集者にできることではない。もちろん、そんなことは李逵には不可能だろう。あのとき太田克史を李逵と思ったのは、自分の方が間違っていたのかもしれない。

そう考えると、なんだか面白くなってきた。「軍師」が何をやるのかは、いま一つ理解できなかったが、引き受けてみてもいいかもしれない。

梁山泊なら、百八人の豪傑を集めないといけないな。星海社がそのくらいの規模まで大きくなるのを見届けるのも楽しいかもしれない。――決めた。

「それじゃあ、軍師で」

この度、星海社FICTIONS・星海社文庫・星海社新書の電子書籍作品を、NTT DOCOMO運営の電子書籍ストア「dブック」にて2023年2月24日（金）0:00より配信開始致しました。

『Fate/Zero』『ひぐらしのなく頃に』『RPF レッドドラゴン』など長きにわたり読者の皆さまにご愛顧頂いてきたシリーズ作品から2023年2月21日配信の新刊まで、一斉配信スタート致します。先行して配信してきました「Kindleストア」「BOOK☆WALKER」での配信に加え、「dブック」での配信もどうぞお楽しみください。

「dブック」配信開始に伴い、以下キャンペーンを実施頂きます。

■星海社FICTIONS・星海社文庫・星海社新書配信全点に30％OFFクーポン配布！

期間：2月24日（金） 0:00〜3月6日（月） 23:59

「dブック」特設サイトはこちら

また、これまでAmazon「Kindleストア」「BOOK☆WALKER」配信にて実装してきました世界初となる星海社電子書籍オリジナルフォント「フミテ」「なぎ」（監修/京極夏彦・古賀史健）について、「dブック」配信でも実装致します。特設サイトにて同フォントの特徴など、ぜひご一読ください。

今後の星海社作品の展開について、より一層のご注目を頂けますと幸いです。

電子書籍版『ウェブ小説30年史　日本の文芸の「半分」』の奥付部分に、下記の通り本来不要な誤表記がございました。ここにお詫びし、訂正させていただきます。

誤表記：この物語はフィクションです。実在の人物・団体・出来事などとは一切関係ありません。

※紙書籍版では、上記奥付誤表記はございません。

宇山日出臣は、「紙の本」という存在に強いこだわりを抱いていた編集者でした。「かつて子どもだったあなたと少年少女」が愛していたはずの、紙ならではの手触りを大切したいという強い信念のもとに企画・刊行された函入りハードカバーの〈講談社ミステリーランド〉シリーズが、宇山氏の編集者人生の最後に手がけた仕事でもあります。

そして、本書『新本格ミステリはどのようにして生まれてきたのか？　編集者宇山日出臣追悼文集』もまた、かつて〈講談社ミステリーランド〉の装幀を担当した祖父江慎氏に引き続き装幀をお引き受けいただき、印刷・製本関係者の方々のご尽力もあって、宇山氏を知る方々がその哀悼の想いを綴じ込めた「紙の本」としてふさわしい美しい造本を実現しております。

よって、本書は宇山氏が持っていたはずの理念をどこまでも尊重し、電子書籍版は刊行しないことが望ましいのではないかという意見も編集作業中に散見され、編集部では検討を重ねて参りました。

しかし本書に記録された内容は、日本の文芸シーンに多大な影響を与えた「新本格ミステリ」というムーブメントの研究・考察に関して、後世に大きく寄与する一次資料的価値を十全に備えております。 そこで、編集部といたしましては、「紙の本」にこだわった宇山氏の理念と、後世に読み継がれるべき本書の資料的価値の双方を尊重するため、本書の電子書籍版は紙の書籍の発売から少しばかり期間を開けて、宇山氏の命日である2022年8月3日に配信することといたしました。

星海社は昨年春から出版社単位では日本初となる紙版と電子書籍版のサイマル配信を実現していますが、この度は格別の事情に鑑み、この判断に至りました。 電子書籍版の読者の方には、しばし発売をお待たせすることとなってしまい申し訳ありませんが、ご理解のほどをいただけますと幸甚に存じます。

記＝星海社編集部